今年は3月と2月の気候が逆転したかのように‶寒の戻り‶が厳しかったですが
ようやく素直に「春と呼んでもいいのかな?」と思えるようになったこの頃です。
新潟に早春を告げる野草といえば‶雪割草‶。
理由は分かりませんが今季の雪割草は少ない?小さい?な印象を受けました。
(西生寺だけ?)
でも海からの強風に耐えて境内の斜面にひっそりと咲く姿はいつにも増して愛しげでした。
さて、
「お知らせ」にも掲載した通り4月1日の「寺務所開き」を控えた3月のお彼岸明けから
境内の永代供養墓「天翔園」の杉12本を伐採する作業が行われました。
いわゆる『吊り切り』という方法です。
(こんなに背の高いラフタークレーンが境内に入ったのは久しぶりです)
(3月も下旬だというのに崖の斜面が前日の積雪で白くなっています)
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☆作業の手順は…
(幹を切る担当の親方が命綱やベルト、チェンソー、靴に大きな釘のようなモノを装着)
(クレーンの吊り輪に座り上昇開始…)
(杉の最上部までゆっくりとぐんぐん上昇)
(杉最上部でワイヤーを杉に巻きつけたあとクレーンの⚓と連結、親方は切る位置まで下がって幹をカット)
(親方がカットしたワイヤーで吊られた最初の最上部位の杉が道路に着地。これを数回繰り返します)
(最後の根に近い部分。景色として見慣れた杉だけど、切って初めて間近で見ると幹の太さに驚きまくり!)
(この1本は地響きがすごかった!クレーンも大揺れ!狭い道路での作業はクレーンの操作を誤ればすぐ横にある塀や庫裡の屋根に激突!)
(地面に引っかかってる枝を下にいる作業員が素早くチェンソーでカット。迫力満点の伐採作業はただただ圧巻のひと言!!)
(樹齢100年ほどとのことです。大正時代後期・昭和初期に植林したということかあ。)
(連日の作業でチェンソーの音にもすっかり慣れたタビーも余裕で高みの見物)
太い幹ももちろんすごいけど道路いっぱいに埋め尽くされた枝葉の量に圧倒というかなぜか笑っちゃう私。
「これは当然、大風が吹くと杉っ葉が大量に落ちるわけだわよ」
(枝は150cmの長さにカットしてキレイに揃えて積み上げておいて、まとめて処分場へと運びます)
大迫力の『杉の吊り切り』、切る杉並木がちょうど母屋の真ん前だったので
安全な屋内から‶あり得ないほどの近距離‶でじっくりと見学できて良かったです。
次から次へと切って枝葉を落とし丸太にしていく作業は予想以上にダイナミックで本当に興奮しました。
クレーンを操作する人、登る人、切る人、全体を見て指示を出す人、
各自の役割と息の合った連携作業がめっちゃカッコよかったし、どの杉も想像以上に太くて驚きました。
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ちなみに「☆伐採のいきさつ」はこうなんです。
これまで冬型の暴風悪天候や台風・爆弾低気圧で大風が吹くたびに
大量の杉の枝や葉が容赦なく屋根や境内に落ちて見た目最悪な「杉っ葉の絨毯(じゅうたん)」になり
「杉葉掃いて⇒風吹いて⇒杉葉また落ちて」の「エンドレスな杉葉との戦い」が西生寺では繰り広げられてきました。
「イチョウの絨毯」はこんなに美しいのに…
「モミジの絨毯」もなかなかよ…
がしかし「杉っ葉の絨毯」ときたら…はいコレ
(ちなみに画像の杉っ葉は今回切ることになったエリアの杉)
どんなに美しい落葉でも最後はキレイに掃き清めないとなんですが
‶杉っ葉‶だけは見た目ゆえに放置することが許されず「履いて⇔落ちて」を繰り返してます。
そんな感じで長年西生寺の貴重な若手戦力としてこの「エンドレス杉っ葉掃き担当」だったのが私なんです。
ただ50歳前あたりから体に異変が。
これまで通りの‶ほうき使い‶なのに肋間神経痛になったり中腰姿勢で腰を痛めるなど老化を実感。
「このまま杉っ葉掃きに残りの私の人生捧げたくないわっ!」
「天翔園のところの最悪な十数本だけでも絶対に絶対に切ってやる!!」
と心に強く念じるも住職の夫の反応は「そのうちねー」とつれない感じ。
そんな中、昨年夏の朝、とうとう倒木の危険性も否めずな1本を執念で見つけ
「そのうちねー」な住職を「切るなら並んでる12本全部切ろう」に導き業者選定、
ようやくの伐採となったのでした。
(念じれば通じる…)
(法事を終えて衣を着たままの住職と、一本切り終わって無事に地面に戻ってきた親方との奇妙なツーショット)
親方、この仕事を始める前は東京で長いあいだ製薬会社のサラリーマンをしていたそうです。
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ということで主戦場だった12本の杉消滅と同時に3カ月に及んだ冬眠生活にも終わりを告げ、
(うち1か月はタイ旅でした♡そのうちにご報告を^^)
冬期休観で閉鎖していた「受付寺務所」と「宝物堂」をOPEN、
「お守りコーナー」や「即身仏拝観」の体制を整え、
いつも以上にすっきりとした気持ちで本日4月1日より2024シーズンがスタートしました。
住職とおてら猫タビー(♀)と共に皆さまのご参拝を心よりお待ち申し上げております。
どうぞ今シーズンもよろしくお願いいたします。
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受付寺務所や宝物堂はほぼ毎日無休で開いていますが「即身仏拝観」は不定休です。
拝観できない日時がありますのでTOPページ「休観カレンダー」をご覧いただくか、
詳細はお電話でお問い合わせ頂けると確実でございます。
(☎:0258-75-3441)
また「即身仏拝観」についての詳細は
TOP「お知らせ」や「弘智法印即身仏」のページをご覧ください。
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【おまけ】:受付寺務所で電話番☎をするベテランおてら猫のタビー
(猫好き参拝者のハートをわし掴み💕おもてなし担当のタビーもあれよあれよの11歳越え。
母屋にこもり毎日寝てばかりのオフシーズンを過ごしたけど、今シーズンも一緒に寺務所出勤をしてくれるのかな?)