皆さま新年あけましておめでとうございます。
本年も西生寺をどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆さまにとってこの一年が息災で実り多き年になりますように…。
私は高齢の両親が平穏無事に生き生きと過ごしてくれることを願う一年です。
それでは新年初めての『おてら通信』ですので、
西生寺檀家総代さんより毎年恒例の今年の干支「辰年豆知識」をお送りいたします。
(西生寺檀家総代今井文幸さん似顔絵)
(上の手の込んだ「干支の切り絵」も檀家総代さんの作品です)
(今年の作品は特に手間暇かけて凝ったそうです)
************************************
★「竜」「龍」(りゅう、たつ、りょう)とはどんな動物か?
〇「龍」は旧字体で「竜」が常用漢字です。どちらも同じ意味の動物です。なお「辰」の文字は十二支の第5番目、時刻の名では午前8時頃、方角では東南東を表します。
〇「竜」は空想上の動物です。身体は大蛇、頭には鹿のように2本の角(つの)があり、背中は固い鱗(うろこ)で覆われ、翼(つばさ)を持っています。口には長い髭が生え、鋭い爪を持つ4本の足があります。
〇「竜」は水や雲、雨といった自然現象と密接な関係があり、日本では航海の守護神や雨乞いの神として信仰され、特に農耕文化においては豊穣や繁栄の象徴とされています。
★辰年生まれの人の特徴は?
〇辰年生まれの人は、とにかく個性的な人が多いことでも有名です。
常識を超えた発想力や、先見の明を持っているところ、好奇心旺盛な行動力を持っており、リーダーシップを発揮できるタイプです。
〇また、ひとつの事に集中するとよそ見をせずに突進することができる力の上に、持ち前の負けず嫌いなところから、大きな夢や目標を叶える推進力があるでしょう。独自の感性で我が道を行き、時に奇想天外の発想力をもって事を成し遂げるので‶天才肌‶ともいわれています。
〇しかしその反面、先見の明があって負けず嫌いでプライドが高いところから、周囲の話を先走って読んでしまい、人の話を最後まで聞かないところがあるでしょう。そして、ひとつの事に集中していたかと思うと、好奇心旺盛なために他に意識が行ってしまう、いわば‶熱しやすく冷めやすい‶傾向があるといえます。
★辰年生まれの有名人は?
芸能人では、草刈正雄、吉幾三、さだまさし、水谷豊、松坂慶子、中島みゆき、安倍寛、高島礼子、松坂桃李、吉高由里子、上白萌歌、渡辺美波さんなどがいます。
スポーツ界では、王貞治、張本勲、田中将大、坂本勇人、池江璃花子(水泳)、坂本花織(フィギアスケート)、安倍詩(柔道)。
政治家では麻生太郎、小池百合子さんが辰年です。
************************************
いかがでしたか?
辰年生まれの人って‶とにかく個性的な方が多い‶というのを頭に入れながら、
有名人のお名前を見ていると「なるほど~~」みたいな納得感がありました。
**
そして何を隠そう当山西生寺の正式名は『海雲山 龍泉院 西生寺』といいまして、
院号「龍泉院」に‶龍‶の字がついています。
「由来」は、先ほどの総代さんの豆知識にあった通り
‶守護神・繁栄の象徴‶というような意味合いだと思います。
そんな架空の動物「龍をモチーフにした彫刻」も寺院の定番ではないでしょうか。
西生寺では愛染さまがお祀りされている「客殿」の内陣の欄間(らんま)に龍の彫刻が施されています。
(真ん中が龍で左右は獅子の彫刻)
そしてなんといっても西生寺で龍の彫刻といえば弘智法印即身仏さまの「弘智堂」ですね。
江戸時代末期、約250年前に建立された「弘智堂」ですが、お堂正面には見事な彫刻が施されています。
その中のひとつが正面上部、鳳凰の彫刻の奥にある躍動感あふれる「龍」の彫刻です。
作者が不明なんですけど、
建立された時期や彫刻の特徴を考えると日本海沿いにお隣の村(現:新潟市西蒲区間瀬)、
腕利きの宮大工集団で有名な「間瀬(まぜ)集団」ではないかと住職は申しております。
毎年年末に行う、新年を迎えるための大切な仕事のひとつが「弘智堂」の大掃除です。
内陣の全ての仏具仏器等を棚から降ろして綺麗にしたり、
弘智さまがお祀りされている「御厨子」のガラスを拭いたり、
感謝の気持ちを込めながら堂内を隅々まで拭いたり掃いたりする大掃除を半日かけて行います。
その時に御開帳の時にクルクルと上げ下げをする「三簾(みす)のひも」も毎年新しいのにつけ替えています。
毎回住職がひとりでものの10分もしないでテキパキとつけ替えるのですが…
(赤が1年間使った古いヒモ、黄土色のが新しいヒモ)
今回‶複雑なひもの通し方‶を急に急に「ド忘れした」とかで
画像のように新旧2色のヒモの前で固まってしまい考え込むこと20分…
見かねた私も初参加で「あーでもないこーでもない」とふたりで悪戦苦闘…
三簾が取り外されているあいだ、お厨子の中よりお姿が丸見えの弘智さま。
このままずっと完成しなくて丸見えになってしまうのか?のピンチ到来に
「君たちしっかりしなさい~~~😟」
と不安げに我々を見守っておられたのかどうかは分かりませんが、
ヒモをつけ替えて三簾をお厨子に取り付ける作業(これがまた難関)に1時間を費やしてしまいました。
「弘智さまお待たせ~~~💦」
ま、こんな感じで今年も夫婦二人三脚でがんばりたいと思います。
(無事にお御簾も納まって、松の葉飾りやお餅などなどお正月バージョンの弘智堂内陣)