お昼過ぎ、突如モーターの音をMAXにしたようなゴーゴーというものすごい音が聞こえて来て
「何!!」と目を寺務所の窓の外に向けたら、
宝物堂の屋根エリアを真っ黒いハチの大群が渦を巻いて飛んでいました。
いったい何事!!!
(ちょうどこのサルスベリの花の上あたり)
で、ちょっと間をおいてから
これはもしかしてミツバチの「分蜂(ぶんぽう)」というやつじゃないか?
という思いに至りちょっと安心しました。(スズメバチだったら一巻の終わり(゚д゚)!)
「分蜂」とはミツバチの分家のことです。
新しい女王蜂が生まれたらこれまで居た女王蜂は巣を新女王蜂に譲り、
旧女王蜂は働き蜂を連れて数千匹の大群で新しい巣へ旅立つ(引っ越す)のですって。
何日かかけて快適な巣を求めて女王蜂を守りながら群れでの移動を続けるらしい。
「以前ミツバチ業者が仕掛けた巣箱が境内のどこかにあったはず…」
と思っているうちにミツバチ軍団は阿弥陀堂裏手の山の奥へと移動して行き、
写真を撮る間もなく轟音は遠ざかり黒い塊は何事もなかったかのように姿を消しました。
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さて今年も早いもので「秋のお彼岸」の頃となりました。
本来は‶暑さ寒さも彼岸まで‶と言われていますけど
今年の新潟は‶彼岸の入り‶からまたもや「高温注意報」が出ていて、
いつになったらさわやかな秋の気候になってくれるのか見当もつきません。
暑さが過ぎたらベスト気候がほとんどないままいっきに寒くなりそうな嫌な予感が。。。
(初秋の弥彦山と越後平野。そろそろコシヒカリの稲刈りが始まりました)
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「お彼岸」とは、春と秋の「彼岸の中日」をはさんだ7日間の事をいいます。
今年は9月20日(水)~9月26日(火)で「彼岸の中日」は9月23日(土)の秋分の日です。
お彼岸は8月の「お盆」と同じく、
ご先祖さまに近況を報告したり感謝の気持ちを込めて皆で「お墓参り」をする習慣がありますね。
全国各地の多くの寺院では中日に檀家さんが集まって「彼岸会」も執り行われます。
この「彼岸の中日(秋分の日)」は、太陽が真東から昇り真西へ沈む日、
つまり‶昼と夜の長さが同じ日‶なので仏教では「中道の教え」にかなう日とされます。
この「おてら通信」でも何度も書いていますが、
「中道」とは何事も両極端なモノの見方をしないで
・かたよらない心
・こだわらない心
・とらわれない心
が大切であるという事です。
「そういうバランスのとれた心を心掛けていれば生きるのがかなり楽になりますよ」
というのが仏教の「中道の教え」です。
仏教の教えにはいろいろとありますが、私はこのシンプルで分かりやすい「中道」が好きで
自分流に解釈しながら何かにつけて思い出し日々過ごしています。
自分にとってハッピーに思えるこだわりはそのままどっぷりこだわり続けて全然問題なし。
そういうのじゃなくて、
どーーーーでも良いような些細な物事に執着したりとらわれたりするほどアホくさいことはないという話。
自分の中で「絶対にこれじゃなくちゃダメ」「絶対にそうしなくちゃダメ」って決まり事のように
長い間ずっと当たり前に思っていた事だって、よくよく考えてみるとそうではなかったりします。
ああ別にこだわる必要はなかったんだーーーって気が付いた時の解放感。
かたよらない、こだわらない、とらわれない
ぜひ皆さんも「3つの心」を心に留めて、ムダにストレスを溜めないように試みてはいかがでしょう?
世の中は自分が思ってるより意外とどうでもよい事で溢れています~
(去年境内に咲いた彼岸花。曼珠沙華という美しい名前も)