ご本尊阿弥陀さまの12年に1度の御開帳が始まり早くも2週間が経ちました。
混み合うことはめったにありませんので(日曜日くらい)
山の中の広い境内をのんびり散策しながら、
ゆっくりとご本尊さまをご参拝いただけます。
今回の「おてら通信」は「秘仏と御開帳」のお話をしたいと思います。
「秘仏」というのは、一生、もしくは御開帳以外の年月はお厨子の扉が
閉じられていて決してお姿を拝むことが出来ない仏さまという意味です。
秘仏とされている当山のご本尊阿弥陀如来さまの場合は、
子年(ねどし)に1回、つまり「12年に1度の御開帳」が許されています。
12年に1度でも「めったにお姿を拝むことができない」と思いますが、
上には上があって「50年に1度」だけ許されているパターンや、
「住職一代に1回限り」というパターンまでさまざまです。
「御開帳の期間」も各仏さまにルールがあり、1日のみ、3日間、
一週間など短期間パターンや、当山のように明確に決まっている
わけではなく毎回1カ月~1カ月半みたいなところもあります。
ところで、もしも「秘仏」を〝定められた時期以外に
御開帳してしまう〝とどうなるのでしょう?
西生寺では昔から、御開帳以外の時にご本尊さまを公開してしまうと
「越法(おっぽう)罪におちいり、あの世でも地獄に堕ちる」
と言い伝わっています。「越法罪」とは仏教(密教)で一番の重罪ですので、
とにかく
「絶対に定められた時以外には御開帳をしてはならない」
ということです。
「秘仏」と定め、やたらめったら公開はしてはならないと
「厳しい掟(おきて)」を課してきたからこそ、数百年・千年という
長~い年月、ご本尊さまをお守りできたのかもしれません。
このようにして代々大切にお守りしてきた当山唯一の「秘仏」であります、
ご本尊「阿弥陀如来仏」の御開帳は11月15日(日)まで開催中です。
●画像…12年ぶりのお姿「御本尊 阿弥陀如来仏」
【おまけ話】:上品上生の阿弥陀如来さまとは?
当山の阿弥陀さまは「上品上生(じょうぼんじょうしょう)の阿弥陀如来仏」です。
上品上生とは、阿弥陀如来さまには「上中下」で9つのランクがあり
(例:下品下生、中品上生、上品中生)、その中で最高位のランクという意味です。
ありがたい仏さまのご利益には変わりはないとは思いますが、
この世に別れを告げ、お迎えに来た阿弥陀さまと極楽浄土へと旅立つ時の〝待遇〝が、
上品上生の阿弥陀さまだと「最高位のVIP待遇」というウワサがあります(笑)。
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◇◆12年に一度 秘仏御本尊阿弥陀如来「吉例大開帳」のお知らせ◆◇
天平5年(西暦733年、奈良時代)に開山した西生寺は、1287年もの長い歴史を有するお寺です。そんな当山の御本尊「上品上生阿弥陀如来仏」は「子年(ねどし)」の御開帳期間以外の12年間はずっと御厨子の扉が閉ざされたままとなっていて、そのお姿を拝むことはできない秘仏となっております。
現世の安穏や極楽往生などなど、大変ご利益のある御本尊「阿弥陀如来」さまのお姿をぜひこの機会にご参拝いただき〝心の垢(あか)〝を落とし、仏さまの御加護をいただいてすっきりとした清らかな気持ちになっていただければと思います。
皆さまのお参りを心よりお待ち申し上げております。
【御開帳期間】:令和2年10月4日(日)~11月15日(日)
【参拝時間】:午前9時~午後3時半
※この時間内、どなたでもご自由にご参拝できます。
【拝観料】:無料
【会場】:本堂「阿弥陀堂」
【ご参拝について】
本年度の御開帳は規模を縮小して開催いたします。ご希望の方には「特別祈祷(駐車場の寺務所で受付)」をいたしますが、基本的には誰でも自由に阿弥陀堂(本堂)に入り、御本尊さまを静かに参拝していただければと思います。
【御開帳限定の「御札」授与】
◎駐車場「受付寺務所」にご用意してあります。
※数量に限りがあります。(三尊の御姿とセットで1000円)
【御開帳特別記念の「御朱印」授与】
御本尊阿弥陀如来さまの御開帳特別記念の御朱印です。
◎〝書き置きのみ〝で、駐車場「受付寺務所」にご用意してあります。
※数量に限りがあります。(1枚300円)
【特別祈祷について】
ご希望の方には御本堂で特別祈祷をいたします。
◎駐車場「受付寺務所」でお申込みください。
◎事前にお電話でご予約をいただくと確実です。
TEL:0258-75-3441
【新型コロナウイルス感染予防についてのお願い】
◎マスク着用のおねがい。
◎阿弥陀さまとつながっている「金剛綱」に触れる際の手指の消毒のおねがい。
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